姫は冷血王子の所有物
「部長。資料チェック完了しました。」
「うむ、ご苦労。こちらでもチェックしておく。」
「はい。お願いします。」
とりあえず、自分が任されていた資料チェックが終わり、ホッと息を着く。
飲み会のことはひとまず忘れて、仕事を終わらすことにせいを出した私は、予定よりも早くチェックを済ますことができた。
だけど…
「高坂!どこがチェックできたんだ⁉︎」
「へ?」
「へ、じゃない!誤字脱字を見逃しすぎだ!これでは提出した瞬間突き返されるぞ!」
仕事を終わらせたと思ったのもつかの間、部長の怒涛の罵声を浴びせられた。
「す、すみません!!」
慌てて頭を下げて、提出した資料をもう一度見る。
「ここだ。この会社名の誤字とか、普通気がつくだろう?」
「本当だ…。」
あまりにも簡単なミスを見つけられなかったことに、自分に腹が立つ。
やっぱりバカなんだな、私。