姫は冷血王子の所有物
「まぁ、この資料を作った部署にも連絡しておく。これはあまりにも酷すぎるからな。」
「はい…すみませんでした。」
あぁー情けない…。
結構ショックで、思わず俯いてしまう。
そんな私を見兼ねたのか、部長は私の頭に手を置いて、
「お前は焦りすぎなんだよ。ちゃんと落ち着いてやればできるから。自身もて。」
なんて、優しい言葉をかけてきた。
不覚にも一瞬胸が高鳴る。
「あ、ありがとうございます。」
「がんばれよ。」
ポンポン。
私の頭を軽く叩いて、部長は自分の仕事に戻った。
これか、イケメンと言われるところは。
なんとなく自覚した私は、ちょっと悔しかった。