姫は冷血王子の所有物
っと思ったけど、甘かった。
「なぁ、なんで黙ってるんだ?」
「いえ、別に…。」
しまった〜!!
いや、よくよく考えてみれば分かることだったけど!
これ、2人っきりじゃん!
「…あの、部長。」
「なんだ?」
「どうして、部長まで同じタクシーに?」
「そりゃ、また見つけるのは面倒だし、送ると言ったからには、最後まで見届けなきゃならないだろ。」
「…そうですよね。」
私は子供かっ!!
なんで、そこまで心配されなきゃならないのよ!
確かに、さっきまでベロンベロンだったけど、今は部長のあのお姫様抱っこのせいで、酔いなんて完全に吹っ飛んだし!
っと、いうか、部長ってこんなキャラだったの⁉︎
なんというか、今更だけど、部長ってもっと怖くて、厳しくて、冷たい感じだと思ってたのに…。
あ、お酒のせいとか?
「おい。」
「へ?」