姫は冷血王子の所有物
2
姫は合コンをなさります
「あの、部長。」
昼下がりのオフィス。
私は部長のデスクの前に立って、手を突き出した。
「ん?なんだ?」
相変わらず、仕事の時は怖い顔。
声もドスが効いてて、なんとも恐ろしい。
「これ。部屋に落ちてたんですけど違いますか?」
小声で言って、手の中のあれを見せる。
(部屋に部長が来たとか、誰かに聞かれたら面倒だしね。)
「これ…。」
「やっぱり。部長のでしたか。」
「…高坂。覚えてないのか?」