姫は冷血王子の所有物
彼女がこちらを見て謝るから、俺も慌てて頭を軽く下げる。
「…それ、美味しいですよね。」
沈黙が嫌だったのか、彼女が話題をふってきた。
「あ、あぁ…。俺、これ飲むの初めてで…。」
「あ、そうなんですか。すみません。」
「…大学生ですか?」
「あ、はい。」
そんなたわいのない会話をして、お互いにペットボトルを取る。
「あ、ストラップが付いてる。」
「本当だ。」
「お揃いですね。」
そう言って、首を軽く傾けて笑う彼女があまりにも可愛くて、俺は人生初の一目惚れをしたのだ。