姫は冷血王子の所有物



「やっぱり心配か?」











「…別に。」











「嘘が下手だな、翔樹は。」











「チッ…。」











小さく舌打ちをして、そっぽを向く。











すると、ちょうど廊下を歩く高坂たちが目に入る。











つい目が奪われて、そのまま見つめてしまう。












これじゃあストーカーと本当に変わらない。











合コン会場まで今日行ってやろうかとか、さっき思ったなんて口が裂けても言えやしない。


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