姫は冷血王子の所有物


「いや、姫歌って男嫌いだから、もし変な奴に捕まったら部長に助けてもらおうかなと。」










「なんで俺が…?」










「なんとなくです。」










恐らく、こいつは何もかもわかっているんだろう。










知っててこうやって揺さぶってくるのだから、たちが相当悪い。










「では、私はお先に失礼します。」











そう言って、エレベーターに乗り込んだ。











(…たっく。コーヒーを買いに行く気分じゃなくなっただろうが。)











少し不機嫌になりながらも、部署内に戻る。











すると、まだ残業が片付かない高坂がいた。

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