姫は冷血王子の所有物



「あの鬼部長…。こんなに回さなくてもいいのに…。」











やっぱり奴は俺の悪口を言っていた。











(鬼って…俺はそんなに怖いのか…。)











想いを寄せる人からそんな風に言われると、正直かなりへこむ。











「鬼部長で悪かったな。」













想いとは裏腹に、俺の口は憎まれ口ばかりを言ってしまう。











こんなの嫌われるだけだとわかっているのに、口は言うことを聞いてくれない。









「ひっ⁉︎」










驚いたように慌てて振り替える高坂。










そんな動作も愛しいと思ってしまうのは、俺が重症なのだろうか?



< 89 / 143 >

この作品をシェア

pagetop