姫は冷血王子の所有物
「あの鬼部長…。こんなに回さなくてもいいのに…。」
やっぱり奴は俺の悪口を言っていた。
(鬼って…俺はそんなに怖いのか…。)
想いを寄せる人からそんな風に言われると、正直かなりへこむ。
「鬼部長で悪かったな。」
想いとは裏腹に、俺の口は憎まれ口ばかりを言ってしまう。
こんなの嫌われるだけだとわかっているのに、口は言うことを聞いてくれない。
「ひっ⁉︎」
驚いたように慌てて振り替える高坂。
そんな動作も愛しいと思ってしまうのは、俺が重症なのだろうか?