君のための唄。
恋し君と。
彼女は『夏を織る』と書いて『夏織(カオリ)』と言うらしい。

8月23日が誕生日。

『俺と一緒じゃん』と何故か嬉しかった。

しかし、俺が知っている彼女のことはそれだけで。

何故か、聞けないでいる。

それでも別に気にしない。

俺たちは少しずつ話しをするようになっていた。

彼女は相変わらず俺の歌を聴きに来てくれた。

俺たちが一緒にいれる時間はその時だけ。

彼女の顔が笑顔になることは今だ無かった。

いつしか、俺の中に『彼女を笑顔にしたい』という目的が増えた。



俺は彼女に恋している。



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