悲愛日記
そしてげんなりしながら中に入ると……。
そこからは本当、地獄だった。
とりあえず中では何があったかよく覚えていない。
とにかく叫んで、とにかく目をつぶって。
たった数分の時間が永遠に感じられた。
そしてそんなお化け屋敷の感想。
こんなの、高校の文化祭でやるレベルじゃない。
葉月くんには申し訳ないけど、大人しくしておこうと気を遣う余裕もなかった。
……あれだけ叫んだからドン引きされてたらどうしよう。
そう思って力の抜けた体を恐る恐る葉月くんに向けると……。
なんと、しゃがみこんでいた。