悲愛日記
「……わざわざごめんね?」
「いえ。り…伊東さん、大丈夫なんですか?」
「んー、熱が高いからね……。あ、荷物ありがとう。そこに置いといてくれる?」
「……はい」
「あ、そうだ!私、職員室行って伊東さんのお家に連絡入れないといけないから、私が返ってくるまでここにいてくれる?」
「……え、?」
「じゃ、よろしくね?あ、伊東さんの様子も見ててくれたりなんかしてくれたら嬉しいな」
「いや、あの、ちょっ!?」
話声が聞こえる。
ボーっと浮上してきた意識の中、まず思ったことがそれだった。