悲愛日記
そしてほんの数分で祐は来た。
「わり、待った?」
走って来たのか吐いている息が白く染まっている。
「ううんっ!」
祐は、めちゃくちゃカッコよかった。
コートを着て服はよくわからないけど、髪型がセットされている。
服も絶対センスがいいだろう。
ボーっと見惚れてしまいそう。
するとそんなカッコいい祐は、私の隣に座った。
「莉子、変な人に声かけられなかった?」
「ううん?誰もわざわざクリスマスに私なんかに声かけないよ」
そう言うと祐くんはまだ上がっている息で、困ったようにふっと笑った。
「……まぁ、いっか」
そしてポンポン、と控えめに私の頭を叩く。
「……莉子、今日髪くくったんだね」
気づいてくれて、ちょっと嬉しい。
祐に褒められて照れた私は、コクっとだけ頷いた。
「……祐も、すんごいかっこいいよ」
そう言うと祐は、最近なかなか見せない照れた笑みを見せた。
そして…。
「莉子も、めっちゃ可愛い」
あーー、もう。
私の彼氏、本当にカッコよすぎて私を殺す気でいるんですか。
毎回毎回、祐はストレートだ。