悲愛日記
そして電車に乗ってやってきた場所は_______遊園地だ。
ベタなデートスポットかもしれないけど、事前に祐と話し合いで決めた場所。
夜にはイルミネーションやパレードが開催されるからとても楽しみだ。
お母さんにも友達と遊ぶから夜は遅くなるって伝えてあるのでそれもばっちり見える。
「……人多いね」
でも思っていたより人が多かったのが、残念だ。
でも賑やかでいいかもしれない。
アトラクションに並ぶ時間は凄いかかりそうだけど。
「はぐれんなよ」
それでも、力強く握られているこの手があれば何時間だって待てる。
「手握ってたら離れないでしょ?」
つないだ手をぶらぶらと振って、祐を見れば頭をふわりと撫でられた。
私を包み込む冷たい手が、私の頭を撫でる優しい手が、大好きだ。