blue beast blue moon ー青い獣、青い月ー
「はい、着きましたよ」
「誠さん、ありがとうございました」
ガチャン
「詩乃ちゃん、ここだよ~」
「え……………?」
「はやく入って入って!」
ガチャ
「なにこの豪邸??しかも誰の家?」
「え、蒼の家だよ。言ってなかったっけ~?」
「蒼の家!? 聞いてない!」
「あっ、ちなみにこの家には僕と潤も住んでるからニコッ」
「ん~それは驚かない!」
「え~1番驚いてほしいとこなのに~」
「だってなんとなく分かってたし……」
「さすが詩乃ちゃん~!って言ってる間に着いたよ、ここが詩乃ちゃんの部屋」
「私の部屋があるの?ありがとう!」
「じゃ、荷物は置いて…下に降りようか」
「うん!」
「詩乃、荷物置いてきたか?」
「うん!」
「蒼とバカ快罹~!!テルさんが荷物運ぶの手伝えってよ~!」
「テルさん?」
「チッ めんどくせ」
「潤!バカは余計だ!」
「快罹、私も手伝おうか?」
「大丈夫、疲れたでしょ?座ってて」
「う、うん」
ガチャン
それにしても広いなぁ~ お金、払った方がいいよね? 通帳、どこにしまったっけ。カバンの中かな~んーあった!あっ、ほんとに今まで住んでた分だけ払って残りのお金戻ってきてる……
「おいっ!そこの女、勝手に家に入ってくるとはいい度胸してんじゃねぇか。殺すぞ?」
「誰ですか?なんで会ってすぐ殺されなきゃいけないんですかー?」
え、殺気がすごい……ほんとにこいつ私を殺す気?
「………死ね」
「詩乃ちゃん、危ないっっ!」
パシッ
「あっぶな~ギリギリセーフ。あんたほんとに私を殺す気だったの?」
「!?!?お前……なにもんだ?」