乱華Ⅱ
いやいやいや。
それは確かに言った。
言ったけどね?言ったけどさ。
だって事実なんだもん!
そもそも私は修をそういう対象で見ていないし。
女取っ替え引っ替えしてる男なんて誰だって嫌だっつの!!
「んな顔すんなよな〜」
「…どんな顔、だよ」
こんな時にでも、私の口は可愛げのない言葉を紡いでいて。
あぁ。本当、私の口の悪さが悪くなる一方だ、なんて頭の片隅で考える。
修は意地の悪い顔をしたかと思うと、すぐに真面目な顔へと切り替えた。
「それにお構いなく俺たちの中にガンガン入って来るし」
いや、あんた達も私の中にガンガン入ってきてますから。とは口に出さずに、修の言葉に最後まで耳を傾ける。
「だから、女のお前を信じてみたくなったのかもな。
…お前はミリとは違うって」
証明して欲しいからーーー