乱華Ⅱ
寒空の下、空気を振動するその言葉。
私の鼓膜を刺激して、体全部に響き渡った。
信じる
それはとても重い言葉。
もう女なんて信じないと言った彼が、
私を信じてみたいと言う。
それってどれだけ勇気のいること?
…きっと容易な事じゃない。
確かに私はまだ彼らに話してない事がある。
だけどそれは私自身の問題で、彼等に問題があるから言わないんじゃない。
証明して、と言う修に私がどこまで答えられるかはわからない。
もしかしたら証明なんて、出来ないのかも知れない。
それでも、ここが私の居場所なら、
彼らが私の居場所なら
勇気を出した彼に、私は応えたいと思う。
私は修を信じる。
そして今一つ言えることがあるとすれば
「…私はミリじゃ、ない。
私は私でしかないから。それだけは憶えてて」
「…そう、だな」