乱華Ⅱ




だけどその瞳はいつもの彼のもの。
探るような視線。





まだ何も言ってないのにも関わらずこの探りよう。



きっと本能的に私の様子がどこかおかしい事を感じ取ったのだろう。





「ねぇ正宗」


「何かな?」


「今日、私行きたいとこ…ある」


「うん?どこに?」


私の言葉を聞いた正宗が一瞬キョトンとした表情になる。
なんだ、そんなことかと言いたげな顔。




再び口を開こうとした正にその時、





「あぁ?もう朝かよ…」


「んー…眠ぃ〜……俺今最高にいい夢見てたのに…起こすなよ〜」



私と正宗の会話で覚醒したのか、大きな伸びをしながらタクが起き、それに釣られて修が起きた。



そしてタクは真っ先に外の雪を確認し、騒ぎ出す始末。


ガキかお前は。




一方のそり、立ち上がった修は何を思ったのか、まだ睡眠状態にある司と颯人までもを叩き起こしたのだった。





自分がされたら絶対にキレるでしょうに。



やめてやれよ。





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