乱華Ⅱ






コトの始まりは今日の朝。





冬休み効果で生活が乱れている今。



だいたい夜中の3時頃に寝て、朝の10時頃に起きる…というよりは起こされる。





だけど今日の朝はそれよりも早い8時。



まだ誰も起きていないこのマンションに、鳴り響いたピンポーンという少し間抜けな音。





くっそ。
眠いのに。
ふざけんなや。誰だよ。



なんて心の中でブツブツ呟けば




「……心」


「…あ?」


「出ろ」


私と同じ部屋で寝ていたタクが掠れた声で私に命令を下す。




その間もなり続けるピンポーンコール。
しつこいな。
諦めて帰れよ、と思いながら口を開いた。





「…イヤ」


だって寒いもん。
ぎゅっと身体にかかる布団を握りしめる。
この布団ふかふかで気持ちいーなー
どこの布団だろうか?

ツルツルとした羽毛蒲団を触りながらそんな事を考えていると




「は?出ろよ」


「…寒い」


「ベッド使ってんの誰だよ」


「……」


ソファーで眠るタクに言われ渋々起き上がった。
…てか、前にも言ったけどベッド使えって言ったのタクだからね?

そこんとこわかってる?





< 120 / 200 >

この作品をシェア

pagetop