乱華Ⅱ
コトの始まりは今日の朝。
冬休み効果で生活が乱れている今。
だいたい夜中の3時頃に寝て、朝の10時頃に起きる…というよりは起こされる。
だけど今日の朝はそれよりも早い8時。
まだ誰も起きていないこのマンションに、鳴り響いたピンポーンという少し間抜けな音。
くっそ。
眠いのに。
ふざけんなや。誰だよ。
なんて心の中でブツブツ呟けば
「……心」
「…あ?」
「出ろ」
私と同じ部屋で寝ていたタクが掠れた声で私に命令を下す。
その間もなり続けるピンポーンコール。
しつこいな。
諦めて帰れよ、と思いながら口を開いた。
「…イヤ」
だって寒いもん。
ぎゅっと身体にかかる布団を握りしめる。
この布団ふかふかで気持ちいーなー
どこの布団だろうか?
ツルツルとした羽毛蒲団を触りながらそんな事を考えていると
「は?出ろよ」
「…寒い」
「ベッド使ってんの誰だよ」
「……」
ソファーで眠るタクに言われ渋々起き上がった。
…てか、前にも言ったけどベッド使えって言ったのタクだからね?
そこんとこわかってる?