乱華Ⅱ




修の手が私の顎を軽く持ち上げてきて



「口閉じろよ」


なんて言うから…




「ねっ…ねぇ!私さ、喉乾いた!何か買いに行こうよ!


それか今からコーヒー淹れる?



あっ!知ってる?駅前に新しい喫茶店が出来たんだって!タクが言ってたけどパフェが美味しいとかなんとか…




そっ…そういえば颯人と正宗っていつ帰ってくるの?
早く帰ってきて欲しいとか思うんだけど。もう掃除終わったし連絡してみない!?



あと…」




口を閉じないように必死に喋った。
こんなに1人で喋ったの初めてだと思う。


なのに…



「もう少し黙れって」


あっけなく私の話なんかスルーした修は、いよいよ顔の角度を変えて私に近づいて来た。



なんなの!?これ!
なんかの罰ゲーム!?
冗談きつくない?




修の胸を両手で精一杯押したところで、ピクリとも動かない。




「ちょっ…マジでやっ」




その間もどんどんと距離は縮まっていき

あと十数センチ…



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