乱華Ⅱ
別に今日も正宗からは、お酒飲んでもいいよって言われた。
だけどさ、あの日弱った原因を考えてみてお酒だって結論に至ったわけ。
だったらもう飲まない方が懸命じゃん?
だってあんな気まずい空気にしたくないし。これ以上弱い所見せたくないってのが本音なわけ。
だからここはジュースで乗り切ったわけなのよ。
「つーかよ〜この俺が大晦日にお前らといる事が不思議じゃねぇのよ〜」
修は言いながら視線は思いっきり私の方を向いていた。
何それ。まるで私のせいみたいじゃねーか。
てゆーか私の方こそ、ここにいることが不思議なんですけど?
冬休みになってから自分のマンションに一度たりとも帰れてないんですけど。
…まぁ別にマンションに帰りたいわけじゃないんだけど。年の瀬だし?掃除くらいはしとかないととか思ってたんだけどね。
そんな私の淡い期待は、呆気なく打ち砕かれたわけだけど。
「お前って意外にオンナにモテねーんだな」
「うるせーのよ〜?タクちゃんは〜
なーにを俺につっかかってんのカナ〜?」
「は?つっかかってねーよ」
「お前は、俺に感謝してもいいくらいじゃね〜の?」
「うるせーよ!」
いやお前の声の方がうるせーよ?
修と言い合ってたタクの声が、耳に響いて思わず眉を顰めた。