乱華Ⅱ
私とタクは参道に並んでいないわけで、いつ颯人たちと合流できるかもわからない。
そんな場所にずっといるわけもなく…
タクのスマホから正宗にその旨を伝えた所…
すぐさま軽快な声に変わった。
『おめーらな〜に企んでんのかな〜?
これだからムッツリは困るよね〜?』
スピーカーにしているから私にまで届いた修のふざけた声。
いや、意味わかんないし。
なにも企んでませんけど?
ムッツリとか意味不明だし。
逆にこっちが困るんですけど?
私は心の中で思ってたいたけどタクはそうではないらしい。
「何も企んでねーよ!大概にしろよボケ!!」
顔を赤くして大声で叫ぶタクは言い逃げの如く通話を切り、スマホを雑にポケットへと仕舞う。
その後私の携帯で梶さんに連絡を取ったんだけど、こんな新年早々なのに梶さんは嫌味のひとつも言わずに快く迎えに来てくれると言ってくれた。
まぁ渋滞を考慮して繁華街から少し離れた所を指定したけど
…あの人見かけによらず優しいよね。
マンションに帰っても特にする事はないんだけど人間の慣れって怖い。
冬休み中いつも3時近くまで起きていた私達は、眠くなるハズもなかった。