乱華Ⅱ
そんなに広くもないし、庭付きのお家ってわけじゃないけど、私はこのお家が大好きだった。
いつもくだらないことで笑い合っていて、笑顔の絶えない家ねってよく近所の人からも言われていた。
パパは建築関係の仕事をしていて、たまに早く帰って来たりしていて、
ママは専業主婦で料理がすっごく上手。
そしてママは24歳パパが26歳と若かった。
決して裕福じゃないけど、私には自慢の家族で最高の居場所だった。
「今度の春休みにはみんなで旅行に行くぞ!」
「えっ!本当!?」
「あぁ。ディズ◯ーランドのホテル予約してきたから」
ディッディズ◯ーランド!?
興奮しまくる私に「よかったわね」とママが言ってくれて、春休みがとても待ち遠しくなった。
それは春休みまであと1ヶ月の日のことだった。