乱華Ⅱ
正宗の言うとおり一応、食べれるだけは食べた。
…のに、この男。鋭い眼光向けて見てるんですけど。
なんなのこの拷問!!
食べる行為にこんなにイライラしたの初めてなんですけど!!
肉料理の乗ったお皿を床に投げつけたい衝動に駆られながらも、そこはぐっと堪えた。
「…お前まだ食ってたのかよ」
お陰様でね!!
私がいつまでもお皿とにらめっこしていたら、タクが私の隣に来て呆れたように言った。
このオレンジ野郎は司と早々に食べ終え、下のメンバーの所に行っていたらしい。
「颯人どうにかしてよ」
「あ?てめぇでどうにかしろや。つか食えよ」
「もう無理。食べられない」
見てわかれ。
箸が全く進んでないでしょーよ。
座ってる私はタクを見上げて食え、と無言で訴えかける。
それに颯人がチッと舌打ちしたけど、無理なもんは無理なんだよ。
なぜか正宗は笑ってるし。
…意味わからん。
「…貸せ」
「ん」
タクは私に根負けしたのか、私の隣にドカッと座った。