乱華Ⅱ




その横に転がってボーっと空を見上げる。



別に女遊びがしたかったワケじゃないんだけどな。



ただ環境が悪かった、とでも言っておこうか。



そこに美味そうなケーキがあったとして、食べていいよって言われたら迷わず食うだろ?



ようはそう言う事だ。


俺は誘いに乗っただけであって、一度も自分から誘ったことなんてない。




そこに後悔はないし、別にこのままでも何も不自由なくやっているわけだし。




でも、例えばもし、本気で好きな女がいたらこーはなってなかっただろうな…なんて、ありもしないもしも話を考えたりもする。





ま、そんなのは所詮絵空事だ。



俺は俺でしかないし、ずっとこのままなんだろう。





…この時はそう考えていた。



< 50 / 200 >

この作品をシェア

pagetop