乱華Ⅱ
その日の夜、ミリの出勤前に繁華街にあるカフェでミリと落ちあった。
「つーか土日に休みってねぇの?」
ミリからの返信に書かれた休みは、その週の金曜日だった。
それを不満に言えば言い返される始末。
「んー…土日は忙しいからなかなか、ねぇ。それに金曜日に休めるのレアなんだよ?」
ミリはアイスカフェモカを飲みながらリンと鈴が鳴る声でふふ、と笑う。
今日のミリは前と同じような格好で、スキニージーンズに黒のカットソー。
仕事中の格好なんて見たことないけど、
ミリは出勤前に会うとき、夜の女だとわかるような服装はしていなかった。
「…ふーん。じゃその金曜日、何する?」
「んー…あたしはなんでもいいよ?修へのお礼も兼ねてるわけだし」
まぁそうは言うが金曜日だからな。
別に俺は学校サボってもいいけど、ミリは前の日仕事だ。起きるのも昼過ぎだろう。
…てことは、行動するのは夕方からか。
「じゃぁ飯食いに行こう」
「ご飯?そんなのでいいの?」
「ミリ前の日仕事だろ?夕方からっつったらそんくらいしかねーだろ」
「…そっか。ありがと」