乱華Ⅱ
「ご注文は以上でよろしいでしょうか」
「はい」
「では、ごゆっくり」
適当に注文した料理をウェイターがテーブルに並べて確認をとる。
それに返事をすれば、ウェイターはホールへと戻って行った。
それを確認して口を開く。
「ミリっていつもこんな感じの店来んの?」
「んーたまに、ね」
「へぇ」
相槌を打って頼んだピザを一口口に放り込む。
「…修こそいつも女の子とこんな所に来てるんじゃないの?」
「いや、」
「えー?」
くすくす笑いながら言うミリのそれは、嘘でしょ?と言っている。
信じられないと。
「嘘じゃねーよ。俺女の子と飯なんて食った事ねーし」
マジで。
女を取っ替え引っ替えしてる俺だが、実は付き合った事はない。
俺が女の子といるのはヤる時だけ。
飯を食うだけの仲の女なんていないし、よくよく考えれば女の子と飯なんて食った事ない。
故意にそうしたわけではなく、俺に寄ってくる女がそういう奴らばっかだったって事。
…あれ?俺って何気に切なくね?