乱華Ⅱ
ミリの誰も助けてくれないってのに引っかかりを覚えたが、それはミリの…夜の世界での事で。
しかもミリはそこで働いてお金をもらっていて、ガキな俺にはどうすることもできなくて。
それがすげぇくやしくて、でもやっぱり俺にはどうすることもできなかった。
…口を出すことさえも。
「……それってつまり?」
ふるふると頭を振って話を切り替える。
それも問題だが、それよりも今はミリの言葉が気になる。
光みたいな存在って何。
それってどんな存在?
そんな曖昧な言葉じゃなくて
ハッキリとした言葉にしてくれないと、俺にはわからない。
ジ、とミリの目を見据える。
青いミリの瞳は綺麗で、俺と目が合えばニコッと子供がイタズラする様な、少しあどけない笑みを作って
「こーいうこと!」
今だにしゃがみ込む俺に両手を伸ばし、ちゅと軽いリップ音を鳴らしてキスをした。
ふんわりと香る甘い香り。
驚きで目を見開き固まる俺は、その柔らかい唇が離れたところで漸く、頭が理解をしはじめた。