乱華Ⅱ
その日俺はいつものように出勤前にミリに会う為に、繁華街のカフェにいた。
時刻は午後6時
いつもなら5時30分くらいにはカフェに現れるミリが、その日はまだカフェに来ない。
10分経ち、心配になってメールを送ったが返信が来ることはなかった。
20分経った頃、流石に何かあったのかと、電話をかけるがミリは出ない。
30分経った今、俺は内心気が気じゃなかった。
その間も店内は賑やかなままで、俺の焦る心とは対照的にゆったりと、談笑する声で溢れかえっている。
…いつもならミリとここで話をしているハズなのに。
今ここに彼女はいない。
それだけで、こめかみに嫌な汗が伝う。
彼女に何かあったのか…
ただ寝過ごしているだけだろ、と自分に言い聞かせ
ミリの携帯に留守電を残して、ミリの勤めるoceanに向かっていた。