乱華Ⅱ
「いやーワリーワリー。お前が本当はやりたかったんだよな〜?」
「あ?違ぇわ!何キモい事抜かしてんだよ!シバくぞ!!」
「あーはいはい。そ〜ゆ〜事にしといてやるわ」
リビングに戻ればソファーに座ったまま、まだヒーヒーと笑う修と一体何に怒っているのかまるでわからないタク。
あれか?
どっかにそーゆースイッチがあるんだろうか?
…そんなの勘弁してもらいたいんですけど。
リビングの入り口で考えながら、2人を傍観していると修とバチッと視線が合った。
修は意味ありげに口元を緩めてフッと笑い「よぉ鈍感」口にした。
「…さっきから何。つーか、鈍感じゃねーし。修寝てない割に元気よすぎなんじゃない?」
人を小馬鹿にするあたり。
どこかバカにされた笑いにイラっとして口から出る言葉がトゲトゲしくなってしまった。
「…いや、なんでもね〜よ。それに俺はこれでも疲れてんの〜今から寝るから大人しくタクと倉庫行っとけよ〜」
「…おう。さっさと寝ろや」
タクは修に向かってシッシと、手で追い払う仕草をしていた。
修も片手を上げてそのまま部屋へと消えていった。
私も返事を返さずにさっきまで寝ていた部屋に戻って化粧をする。
なんでせっかくの冬休みにこんな朝早くから行動しないといけないのか…