赤い扉(ホラー)
☆☆☆


地下室に何か謎を解く鍵があると分かっても、四人はなかなか動けずにいた。


何せ、あの影を見たばかりで、しかもその教室へ行くというのは勇気がいる。


結局、無駄に時間を過ごしながら、サヤカが仕事を終えるのを待っていた。


「あとちょっとだから」


そう言い、サヤカは残り少なくなった答案用紙に目をやる。


「うん」


りえがそう答えた瞬間、パッと職員室の電気が消えた。


一瞬、りえとソラの悲鳴が上がる。


「な、な、な、なんですか!」


安田が声をあげ、机にぶつかって転ぶ音が響く。
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