赤い扉(ホラー)
その姿に、サヤカはその場に倒れ込んでしまった。


足が震えて、うまく歩けない。


「お客さん」


女の子が、女のスカートを引っ張り、サヤカを指差す。


女の血走った目がサヤカを捕らえる。


サヤカはその場から動くことが出来ず、両目を見開いてその女をみつめる。


女と、女の子が同時に口の端を上げて笑い、その瞬間、サヤカは何かに足を引っ張られるように赤い扉へと引きずり込まれる。


「いやぁぁぁ!」


中に引きずり込まれる瞬間、サヤカは扉に手をかけた。


すると、ほぼ体が中へ入った状態でピタッと動きが止まり、センサーライトが反応して辺りを明るく染めた。
< 147 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop