赤い扉(ホラー)
☆☆☆

職員室に残された三人はサヤカの帰りを待っていた。


国方は何度か自分で見に行こうと思ったのだが、りえとソラに止められた。


「遅いねぇ」


りえがため息と同時に言う。


サヤカが出て行ってもう一時間は来る。


「なぁ、ぜってぇおかしいよ」


国方が絶えかねたように椅子を一つ蹴飛ばす。


「けど、もし本当になにかあったならどうするのよ」


ソラの言葉に、二人は静まり返る。


実際に、この目で現実からかけ離れた事を見てきた三人だ。


どうする、といわれてもそれに立ち向かう勇気は持っていない。
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