赤い扉(ホラー)
「安田君も、遅いね」


りえが、気を取り直すように言う。


けど、それは返って逆効果だった。


「安田、図書室だよな? なんで帰ってこねぇんだ?」


「そりゃぁ、調べてるからでしょ?」


「でも時間かかりすぎじゃねぇ? 大体、あんな事が理屈で通るかよ」


りえとソラは目を見合わせ、お互いに嫌な予感を抱く。


「図書室、行ってみよう?」


りえの言葉に、「あぁ、そうしよう」とすぐに頷く国方。


三人は立ち上がり、職員室を出る。


けれど、少し歩いたところで安田がフラフラと歩いてくるのが見えた。
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