赤い扉(ホラー)
「だから? 私帰りはりえと一緒なんだよねぇ。もし委員会に出てほしいなら、それなりに何かあるんでしょうね?」


「え……、それなりに、といいますと?」


ガリベン君が、汗でずれたメガネをかけ直す。


「お金! 当たり前でしょ? 払えないなら二度と私の前に姿を現さないで? あんたってなんか近くにいるだけでキモイんだよね」


追い払うためとはいえ、スラリとお金を出せと言ってしまうソラに、りえは目を丸くする。


「え……あの……」


ガリベン君は驚いたのか、何を言っていいのかわからずに額に更に汗をかいている。
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