赤い扉(ホラー)
家や、外灯の明かりなどではない。


電車は走っているのに、まるでその光は電車についていくようにう動いているのだ。


りえは目をこらし、その光を見つめる。


光はたまに大きくなり、小さくなりを繰り返し、徐々に徐々にこちらへ近づいてきているように見える。


「ねぇ、ソラ」


なんだか気味悪くて、ソラの体を揺さ振る。


けれど、ソラは頭をダラリと垂れて、ピクリとも動かない。


「ソラ……?」


不安になり、ソラの顔を除きこむ。目をつむり、静かに呼吸を繰り返すソラ。


りえは横に座っている国方も揺さぶってみた、が結果は同じ。
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