赤い扉(ホラー)
町にはいり、二・三分歩くと、すでに波の音が聞こえ始めていた。


周りにも、チラホラ家が見え始める。


りえ、ソラ、国方はその家のドアを横目に見ながら、歩調を緩めずに歩く。


すると、すぐに波の音は大きくなり、豪華な家並みが現れる。


りえはその光景と夢で見た光景がすべて重なり、何故だか息苦しさを感じ始める。


「砂浜、どの辺かわかるか?」


一人、先を行く国方が振り向きりえに聞く。


「たぶん」


頷き、りえは国方を並んだ。


無言のまま歩いていると、りえはまるで引き寄せられるようにひとつの家へと導かれていった。


もちろん、ドアは真っ赤で、気味が悪い。



「どうした?」
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