赤い扉(ホラー)
「すぐそこに建ってたお家。すごく素敵だったわ」


言いながら、女はお大きな家の絵を描いていく。


「将来、こんな家に住めたらいいね」


その言葉に、女は黙って頷く。


りえは一歩前へ踏み出し、その絵を覗き込むようにして見た。


一瞬、よくわからなかったが、夢の中で自分が引きずり込まれた家と似ていて、ハッと二人の顔を見つめる。


なにか、この人たちが関係あるのだ。


「私、将来あなたと結婚したら、子供は二人ほしいわ」


「二人?」


「そう。私一人っ子で寂しかったし、男の子と女の子、一人づつほしい」


「あぁ、そうだね」
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