赤い扉(ホラー)
☆☆☆

りえ、国方、ソラが一緒になったのは、学校へ行く途中での事だった。


一睡もしていないが、サヤカと安田のことも気になって、学校へ行かずにはいられなかったのだ。


「ねぇ、りえ。あの赤い扉ってさぁ」


ソラが、痛い足をかばいながら言った。


「うん?」


「夢で見たって言ってた家、元々扉が赤かったよ」


ソラの言葉に、りえは夢の中の家と、母親が砂に書いた家を照らし合わせる。


「うん。あんな家に住むのが夢だって、お母さん言ってたから」


そう言うりえに、なるほど、と国方は頷く。
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