赤い扉(ホラー)
まるで、あの女の子のスカートみたいだ。


そんなことを思いながら、次の家のベルを鳴らす。


すると、「はぁい」と中から返事が聞こえたのだ。


りえは思わず笑みを零す。


人がいた、それがこんなにホッとして嬉しいことだと始めて気づいた。


「どなた?」


そう言いながら、ドアが開く。


「あの……っ!」


そう言いかけて、りえは息を飲んだ。


「あ、おねぇちゃん。来てくれたの?」


あの女の子が、嬉しそうに微笑んでいる。
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