赤い扉(ホラー)
「でも、この前……」
「この教室はいつもカギかけてんの。私しか入らないから女の子なんか入れるワケないじゃない」
国方の言葉を遮り、サヤカが言った。
サヤカがドアを開けると、すぐに教室の中の電気が付く。
「うわっ」
一瞬、国方が後ずさりをした。
「ここはセンサーライトなんだよ。普通の教室として使われなくなってから色々と便利なもん取り付けたらしいよ」
国方の驚きように笑いをかみ殺し、サヤカが言う。
「へぇ」
国方も、必死でいつもの笑みに戻す。
教室の中はいらなくなった机や椅子が無造作に置かれ、昔はあっただろう黒板も、その姿を消していた。
けれど、なにより驚いたのは真っ白な壁にホコリ一つない綺麗な教室だった。
「綺麗だろ? 空気清浄機も付けられてるんだよ」
たしかに、耳を澄ませば機械の音が微かに聞こえてくる。
「この教室はいつもカギかけてんの。私しか入らないから女の子なんか入れるワケないじゃない」
国方の言葉を遮り、サヤカが言った。
サヤカがドアを開けると、すぐに教室の中の電気が付く。
「うわっ」
一瞬、国方が後ずさりをした。
「ここはセンサーライトなんだよ。普通の教室として使われなくなってから色々と便利なもん取り付けたらしいよ」
国方の驚きように笑いをかみ殺し、サヤカが言う。
「へぇ」
国方も、必死でいつもの笑みに戻す。
教室の中はいらなくなった机や椅子が無造作に置かれ、昔はあっただろう黒板も、その姿を消していた。
けれど、なにより驚いたのは真っ白な壁にホコリ一つない綺麗な教室だった。
「綺麗だろ? 空気清浄機も付けられてるんだよ」
たしかに、耳を澄ませば機械の音が微かに聞こえてくる。