木こりの娘はプリンセス?
絶対に、サラにこの気持ちを知られる訳にはいかない。

しかし、サラは自分を追いかけてこの学園まで来た。

その気持ちはとっても嬉しかった。


そんなサラは、魔力がとても少なく魔法を日常的に使う事は出来ない。

サラ自身は自分が元々魔力が少ないのだと思っているが、本当はそうじゃない。

本来のサラは世界中探してもサラに匹敵するような人がいないほど、とても強いのだ。

その強い魔力は生まれたばかりのサラを一度死なせてしまった。

しかしたまたま、獲物を探しに来ていた魔王がサラの魔力に気が付き食いに来たのだが、
目の前にいるのは生まれたばかりだというのに、今しがた息を引き取ったばかりのサラだった。


魔王にも少し前に自分の子供が生まれたばかりで、その状況に同情し、サラの魔力を様々な魔具に封印をしたのだ。

その魔具はいつもサラが身に着けているネックレスとピアス、そして右手の小指にはめてある指輪だ。

その後すぐにサラの両親は蘇生呪文を唱えた。蘇生呪文は対象者が亡くなって5分以内でなければ効かない高度な呪文だ。

しかし魔王が何の対価もなく人間を助けた、魔界に知られれば秩序が乱れる。

そのためサラは魔王の許嫁と言う対価をその時受けたのだ。


俺がその事を知ったのは自分がまだ10歳の時だった。

それもサラの様子を見に来た魔王から聞いた話なので、本当のこと何だと思う。

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