†恋愛駆け引き
『痛ぁ―ぃ……』
打ったトコを手でさすりながら、落ちてきた物を確認する。


『ぁれっ??コレどこから落ちてきたんだ??』
落ちてきた物は見覚えのない少女マンガだ。


『これっ……欲しかったやつだ』
なぜ、こんなトコに??



『馬――鹿ッ。マンガが上から落ちてくるワケねぇだろ。それ姉ちゃんが欲しかったマンガだから』
いつの間にかいたそいつは1才年下の弟の環(たまき)だった。


『あっ……環、いたんだ。あぁッ、落ちたんじゃなくて環が投げてきたのか―!!……おぅっ、サンキュ、サンキュ』

環はちょっとクールな奴だが優しい面もある。


『ったく、よくマンガが落ちてきたなんて思えるよな……。さすが、姉ちゃんだょ。っじゃ』

……パタン
環はそう告げると部屋を出た。
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