†恋愛駆け引き
気付けば涙が頬の上で筋を作り伝っていた。



このまま時が止まってくれれば……。
それが無理ならせめて今こうやっていられる時間がもう少し長くなればいいのに……。


強く、強く、そう願っていた。


『ば〜か。サボるとかさ何アンタらしくないことしてんだよ』

背後から声がした。


泣いている顔なんて誰にも見られたくなかった。
けど、今は1人ぼっちのうちを相手に誰かが話しかけたことが嬉しくて、真っ赤な目のまま後を向いた。


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