私立モヤシ学園
「ミチロー君…とりあえず…緑川さんを止めた方が良いんじゃない?」


千姫さんは、俺の横を指差して言った


その細い指を辿るように、ゆっくり視線を横に向けると


『モヤ、モヤモヤ、モヤモヤ~ン……』

緑川さんが呪文を唱えていた


すっかり忘れていた……

モヤシ万能薬がちょうど効き始め、痛さが無くなっている


「緑川さん!ありがとう!もう大丈夫だよ~!!」


俺は、緑川さんに向かって、大きな声を出して呼びかけるように言ったが……


『モヤモヤ、モヤモヤ、モヤモヤ~ン……』


無反応のままで呪文が続けられる。
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