相合い傘
「それで、もう1人スタッフがいるんだけど、今日は少し遅刻してくるみたいなんだ。その子には、果穂ちゃんの指導係を頼んでいるんだけど...まだみたいだね」
「そうですか...」
「まあ、その内来るだろうから、先にこのお店について軽く説明でもしておこうか」
「「はい」」
このお店で働いているのは、あたしたちを含めて7人。
皆、優しい方で安心した。
お店の雰囲気もとても好きだし、ここで働けるって本当に嬉しい。
由里子に感謝しなくちゃ。
「ここのカウンターで料理してね。お客さんと話せるし、親近感が湧くからね。
そして、トイレはそこの端っこ。向こうにもトイレはあるんだけど、あっちはお客さん用。僕らはこっちを使ってるんだ。
そして、カウンターの裏が、休憩室。その奥にあるドアは、裏口ね。
ゴミとかはそこに置いておいてね」
「「はい」」