ありがとうのキモチ
2位になり、ギリギリに1位になった。
夢じゃないかと思った。
最後に残れるメンバーの発表があった日、
ケータイを持つ手が震えた。
ほとんど誰にも言ってなかった。
会社の友達にも、友達にも…
選ばれたら言おうと思っていた。
最終メンバーに選ばれてから、
私は毎日自分に言い聞かせた。
『ここまで来ることができただけで幸せなんだ』
授賞式の案内が来て、
何度も夢を見た。
読者投票1位に選ばれたのに、賞を取れなかった夢。
読者投票賞をもらう夢を見た。
賞をもらう夢は一度も見ることなく当日を迎えた。