愛なんてない
18歳の青春盛りのお兄ちゃんがどれだけ自分を押し殺し、わたし中心で生きてきてくれたか。
わたしはずっとずっと見てきたから知ってる。
同じ年の友達が大学で遊びまわっても、お兄ちゃんは毎晩残業して。たまの休日もわたしをいろんな場所に遊びに連れていってくれた。
二人ぼっちの生活はちょっと寂しかったけど、わたしは両親の分までお兄ちゃんからたくさんの愛をもらったから。
だから、それで良かった。
ずっと2人っきりで居られると信じてた。
でも……。