大好きなのに…【2】
*理恵Side*
私は今、家の前にいる。
婚約を破棄してもらうために。
すると、家の中から声が聞こえた。
「もう一度探しに行こう」
「捜索願いを出しましょう。我が家の跡継ぎがいなくなったら大変です」
沢山の人の声や、おばあさまの声も聞こえる。
ガチャ
ドアが開く音が聞こえた。
1人の使用人が出てきて、私を見るなり
「お嬢様!」と叫んだ。
その声を聞いてバタバタと人が来た。
その中には隼人さんやおばあさまも。
「理恵…貴女はなにがしたいのです!
大人しく私の道具になればいいものを…家を潰すつもりですか⁉︎」