イケメンアイドルをプロデュース!!
東京の都心部から少し離れたところに
芸城はある。


草木に囲まれ、ドーンとそびえ立つまるでお城のようなそれは、紛れもない芸城だった。


「でっかーい…。はあ、やっとついた…。」


思えば長い道のりだった。家から電車で
何時間もかけ東京の地に降り立ち、
人混みをかき分け、
人が箱詰めにされたバスで数十分。
ようやく芸城にたどり着いた。


どっとした疲れが私を襲う。


だけど芸城を見ていたら
何とも言えない気持ちが込み上げてきて、
元気が出てくる。


「よっし!!あとちょっと!!頑張ろー!!」


パシンと軽く自分の頬を叩き、
疲れた体に鞭をうつ。


芸城の隣に寮があるってパンフレットに書いてあったから寮はもう少しのはず!!


寮に着けば新居が私を優しく出迎えてくれる!!


私は重たい足を上げ、寮へと向かった。

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