カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
車はタイムズに停めて、徒歩で中学校に向かった。


高台にある我が母校。屋上から見える海の景色は素敵だった。特に私のお気に入りの景色は夕映えに染まる海。


遅刻しかけの時は猛ダッシュでs字型の坂道を駆け上がったっけ。



「遅いぞ」


足の長さの違いだろうか。


逸希の方が先に校門に着いた。


逸希は仁王立ちして、息を切らせ坂道を上って来た私を罵る。



日曜日だったけど、門扉は開いていた。


「クラブの生徒用に開けているんだな」


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